こんにちは
今日は株式会社ブリヂストンのある社会貢献活動について書きたいと思います。
株式会社ブリヂストンは数多くの社会貢献活動を行っているのですが、そのなかでもある特殊なプロジェクトを紹介したいと思います。
そのプロジェクトの名前はバンドウイルカ「フジ」の人工尾びれプロジェクトです。
これは原因不明の病気によって尾びれの大半を失ってしまったバンドウイルカのフジのために人工尾びれを開発するというものです。
このプロジェクトは科学的検証により作成された人工尾びれが実際に機能し、他のイルカと同じように行動できるようになるのか、ということを検証するために発足されました。
プロジェクトではこれまで8種38本の人工尾びれが作られました。はじめは、イルカの尾びれを痛めてしまったり、水の抵抗が大きかったりしてなかなかうまくいきませんでした。しかし、いろいろな材料を試したり、形状に変更を加えたりと地道な試行錯誤の結果、現在フジが装着しているカウリング型YBECCモデルが完成しました。これによって通常の遊泳と3mのジャンプ、長時間の装着が可能になったほか、大量生産も可能になり、永続的な供給が出来るようになりました。
ほとんど通常のイルカと同じように暮らせるように、なったフジですが、プロジェクトチームはこれが完成形であるとは思っておらず、さらに良い材質が無いのか、さらに良い装着方法がないのかと試行錯誤を続けています。
この人工尾びれの研究によって本来のイルカの尾びれのもつ機能や意味を解明されることが期待されています。
このプロジェクトは一見新しい有用な技術や、利益を生み出さないように見えます。事実株式会社ブリヂストンはこの依頼を無償で引き受けました。しかし、このような取り組みは重要です。なぜなら、真の革新的な技術はそれと全く関係ないと思われるところから現れるからです。GPSの技術などもソ連の衛星を遊びで追跡していた中から生まれたそうです。
今後より多くの企業がこのような取り組みをすればより多くの新しい技術がうまれるのではないかと思います。
では今日はこの辺で。