こんにちは。
最近ディープテック(deep tech)という言葉を知りました。ディープテックは研究開発と商用化に多くの時間や費用がかかるものの、実現し社会に普及すれば社会問題の解決に大きく貢献するような技術のことをいい、具体的には、バイオやエネルギー、新素材、宇宙関連などの技術などが挙げられます。投資の長期化やリスクなどの理由から以前は敬遠されていたディープテック分野ですが、近年投資家や企業からの投資額が大きく増大しているそうです。理由としては、外部不経済(市場の利益を追求することで、その市場外に不利益を発生させること、だそうです)が深刻化していること、その外部不経済に対して投資をする人が増えていることなどがあるようです。
では日本においてディープテック分野はどうかというと、理系のノーベル賞受賞者を多く輩出しているように、研究開発ベースの市場においては比較的優位にいると考えられています。また研究開発領域だけでなく、いわゆる職人といわれる特殊技術もディープテックとして捉えられているようです。日本では大企業だけでなく、中小企業においても高い技術を持つ企業が多く存在しており、こうしたディープテックの「シーズ」が多く眠っている国として注目されています。
そこで本日は、多くの新素材を生み出し社会問題に貢献する東レ株式会社を取り上げます。近年、水不足や水質悪化が世界的な社会問題として認知されており、下水・廃水の再利用需要が高まっています。同社が開発した高機能性逆浸透膜は、従来よりも短時間で、より純度の高い水を精製できるとして、こうした水源問題解決に大きく貢献しています。