流れって大事ですよね。この間レンタカーで久々に高速道路に乗ったのですが、料金所があるたびに車を止めて係のおっちゃんと金銭の授受を行わなければなりませんでした。それまで快調にブチ飛ばしていた(あくまで法定速度内!!)のですが、都度流れを止めてタイムロスをしてしまうのがなんともストレスでした。どうしてこうなってしまったのか。それは、私が、ETCカードを所持していないからにほかなりません。
もっともこれにはきちんとした理由があります。私、貧乏学生時代には高速代惜しさにどんなに遠くとも下道で移動するというある意味ストイックな習性があったこともあり、そもそもETCカードを必要としなかったわけです。それが社会人になって振れる袖があったものですから勇んで高速道路に乗ったのですがこのようなざまになってしまいました。以前も自動化のお話をしたと思うのですが、要所要所でボトルネックを解消することで、全体の流れを効率化するというのは非常に大事です。鉄道の駅も有人改札から自動改札にすることで混雑をなくし、高速道路もETCを導入することで渋滞の抑制につなげているのですから。要は早くETCカードを取得しろ。
さて上記の話とはそこまで関係してこないのですが、今回紹介するのは株式会社高見沢サイバネティックスです。こちらの会社は自動券売機や駐輪場管理システム、セキュリティゲートなどといった「特機機器」を主力製品とするメーカーです。券売機と駐輪場は皆さんがよく目にする駅や商業施設で見かけるもので、セキュリティゲートはしばしばオフィスや研究施設などの入口に特定の人物だけを通したい時に設けられる設備です。とくに自動券売機については、株式会社高見沢サイバネティックスの前身である旧株式会社髙見澤電機製作所が世界初の「多能式自動券売機」を開発したことで有名で、こちらの券売機は当時大阪万博が開催されていたころ、その最寄り駅であった北大阪急行電鉄万国博中央駅に設置され、2011年には機械遺産に認定されたそうです。今でこそ無人の自動券売機は駅でも映画館でも当たり前の存在となってしまいましたが、万国博覧会の玄関口ともいえる駅に設置されていたことを鑑みればその先進性の一端をうかがえますね。
株式会社高見沢サイバネティックスの創業時からの理念の一つに「世の中に必要不可欠な会社を創造する」というものがあります。先ほど述べましたが自動券売機も無人ゲートも当たり前の存在になっていることから、逆説的にこの会社が無くてはならない存在になっていること証左でもあります。また近年力を入れている駅のホームドアについても、ほんの十数年前にはごく一部の駅にしか採用されていませんでしたが、最近では都心部の地下鉄を中心に多くの駅で設置されています。いずれホームドアがあって当たり前の存在になるころには株式会社高見沢サイバネティックスはより一層社会に不可欠な会社になっているのかも知れません。