» 2023 » 2月のブログ記事

先日決算関連の話題を聞いていた際、内容が強く印象に残った企業がございました。

今回はその印象深かった企業であるAGC株式会社を、決算の内容を混じえて紹介いたします。

AGCは多数の製品で世界シェアトップを誇るガラスメーカーです。

時価総額1兆円を超える大企業で、ガラス以外にも電子部品や化学品の製造も行っています。

決算の内容ですが、2022年12月期の本決算は純利益赤字の発表となりました。

内容としては営業キャッシュフローは黒字、総資産は増加、自己資本比率も増加しています。

つまり利益はしっかりと出ており経営状態も盤石のように見えます。

今回の赤字の原因は現存損失の計上とのことなので、原材料高騰等の影響で保有資産の見積もりの額が減少したようなものでした。

実際に収益が悪化して出た赤字ではなく、今期で計上することで来期からの減価償却費を減少させる効果もあるとのことです。

そのため来期は増収増益の見込みとなっており、各セグメントの悪い部分を出し切りこれから心機一転となるような決算発表でした。

個人的には赤字発表でもとても良い内容に思えました。来期の発表にも期待したいです。

以前、東証を運営する日本取引所グループについて紹介させていただいたことがありましたが、私たちが直接市場に顔を出すことはあまり無いのではないでしょうか。実際に多くの投資家は証券会社や銀行などの金融機関を通じて間接的に取引を行っているはずです。

日本取引所グループでは、証券会社を通じた売買の注文を想定しているようです。金融機関が取引の窓口となっているのですね。

とくに近年の証券取引ではネットを通じたものが一般的になってきており、ネット証券会社の競争が過熱している様子です。

今回はネット証券大手である、SBIホールディングス株式会社を紹介いたします。

SBIホールディングスは、SBI証券などから形成されるSBIグループを傘下に持つ金融持株会社です。

このSBIグループは三井住友フィナンシャルグループとの資本業務提携を結んでおり、メガバンクである三井住友銀行とも繋がりを持っています。

金融事業においてメガバンクの存在感は凄まじいものがありますね。この提携により、今後さらなるSBI経済圏の拡大が見込まれています。

また2021年には新生銀行への敵対的TOB、子会社化が行われており、SBI新生銀行も全国規模で展開されています。

銀行事業とその影響力から第4のメガバンクとしての見方も増えており、この成長には目を見張るものがあります。

ネット証券でも国内株式取引シェア1位を誇っており、今後取引手数料無料化の予定もあることから他の証券会社の追随を許さない勢いがあります。

証券取引のみでなく金融全体に影響を与える存在になりつつあるSBIの今後の動向に注目ですね。

節分と柿の種とISS

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鬼は外!福は内!

本日は節分です。ご家庭によっては恵方巻や豆まきなど節分ならではのイベントをされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。今年2023年の恵方は南南東だそうです。ところで地域によっては豆まきの際、東北や北海道の方では大豆ではなく、落花生を使うようです。自分の地域では大豆をまいていたため、私にとっては新しい発見です。

ということで豆繋がりで、、
今回は柿の種やハッピーターンでおなじみの亀田製菓株式会社について紹介します。

亀田製菓は、国内外での柿の種やをはじめとする米菓や、長期保存食や米粉パンの製造販売等をされており、日本の米菓市場でシェアトップを誇っています。

柿の種というと普通のプレーンは勿論、梅しそやわさび、チョコレート、日本酒など様々な味のバリエーションが存在します。また、柿の種は2017年には日本宇宙食として認証されており、2020年には国際宇宙ステーションに運搬されています。

過去には国際宇宙ステーションで柿の種を使った豆まきが行われたこともあったそうです。もしかしたら、今後柿の種は月や火星にまで到達するかもしれませんね。

利他利己

| 小ネタ! |

「多様性が重要である」という話を良く耳にします。
近年だとSDGsの文脈で良く聞かれるようになりました。SDGsというと環境問題にフォーカスされがちな印象ですが、実はSDGsの理念は「誰一人取り残さない-No one will be left behind」で、その根幹を多様性が担っています。

さて、この多様性という単語、多くの人にとって耳触りが良くポジティブな印象の言葉でしょう。就職活動の際、多くの企業が「様々なバックグラウンドの人たちが強みを生かして活躍しています!」と多様性を売りにしていました。

しかし天邪鬼な私は、こういった多様性に少しの違和感を覚えていたのでした。ここで言う多様性とは、一定以上のコミュニケーション能力と頭の良さ、努力出来る素養や環境を持った人間が、プラスαとして獲得した強みとしての多様性です。多様性を扱う上で俎上に載せられていない人が多すぎやしないでしょうか。少なくともSDGsの「誰一人取り残さない」からは大きく外れています。

どうやら多様性には二つの側面がありそうです。一つには、連携によって集団に利益をもたらす強みとしての多様性。もう一つは、集団の足並みを乱す、解決するべき課題として捉えられる多様性です。後者は人種の違いや身体的・精神的障害のような分かりやすいものだけでなく、社会が規定するあるべき姿に合わせられず何となく居心地の悪い思いをしている人々にも当てはまる普遍的なものです。
両者を混同したまま多様な強みを持つ人材にフォーカスしすぎると、集団に否応なく存在する課題としての多様性を無視することにつながりかねないので、気を付けないといけません。

そんなことを考えていると株式会社LITALICOという企業が目に入りました。LITALICOは「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、障害者向け就労支援や発達障害を持つ子供に向けた学習支援サービス等の事業を展開しています。障害は個人に帰属するものではなく社会が生み出すという立場で、社会側を変えることによって障害をなくしていくことを目指しています。

確かに障害とは、集団が求める在り方に沿わないだけの「多様性」として捉えられます。集団に否応なく存在する人々の「多様性」を無視せずに直視し、一人ひとりの在り方に合わせて集団を少しずつ調整していく。こうやって初めて、SDGsが語る「誰一人取り残さない」に近づいていくのかもしれません。LITALICOが目指しているのは、「障害という概念」のない社会と言えそうです。

そんな立場に立つと、現在もてはやされているお金を稼ぐ, 社会の役に立つというような能力も、絶対的な正義ではなく現在の社会に適応しただけの多様性として捉えられることに気が付きます。傲慢にならないように、謙虚にいきたいものですね。

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