以前総合商社として豊田通商を紹介したことがございましたが、今回は7大商社の中でもかなり非資源分野が強い伊藤忠商事株式会社を紹介いたします。
非資源分野への注目は重要な観点です。資源には価格変動が激しい性質があり、非資源は価格が安定しやすい性質があります。
つまり資源分野で大きく稼ぐビジネスモデルだと利益が安定しにくく、資源の価格変動に大きな影響を受ける経営になってしまうのです。
総合商社には資源による収益が大きい会社も多く、価格変動の影響を受けやすい業種という印象があります。
しかし伊藤忠商事は利益の約9割が非資源から構成されており、資源価格の変動にとても強い企業となっているのです。
伊藤忠商事には傘下にファミリーマートがあることや、エドウイングループとのスポンサー締結等があり、小売り、繊維など商社らしく色々な部分から利益を出すことに成功しています。
多数の業種を手厚く展開することで他の総合商社とは異なる立場を持つ伊藤忠商事には、一線を画す安定性があります。
利益が安定していれば、行える経営戦略も増えてくることでしょう。資源価格が下落してきてからが伊藤忠商事の見せどころです。