こんにちは。
今日のネタ探しでは、インドで2009年に導入されたマイナンバー制度「アーダール」の課題点についての記事をみかけました。生体認証システムを積極的に利用し、10億人超の人々に提供する社会サービスとの連携をとることを目的にしています。虹彩や指紋の登録と引き換えにID番号を与えられ、国民はより安全で迅速に給付などを受けられるようになり、政府はより効率的に補助金の不正受給などの取締や徴税ができるようになる、という想定で導入されたそうです。
政府がシステム仕様を広く公開しており、従来は身分証明ができずに銀行口座を開けなかったような層が、金融サービスを受けられるようになるなどの成果が出ており、手続きが複雑な給付を国民へ直接届けることで、汚職・横領の回避も期待されています。有望な反面として、ネットワークや電力が必須であることや、プライバシー侵害の懸念、ハッカーへの対策など、当然のものとして想定される問題点もありますが、それ以上に興味深い課題がアーダールにはあります。
導入前に最も改善を望まれていたのは、高齢の低所得者層への給付金の一部が、支給を担う地方公務員によって横領される構造的問題が解決されることでした。アーダールによる本人確認で誰もが銀行口座を開設できるようになれば、口座への直接送金で汚職問題は解決すると考えられていました。しかし、実際の対象者の多くはそもそも読み書きができず、自分の支給額を把握しておらず、アーダールで銀行口座を開いても使いこなすことができませんでした。デジタル技術では解決できない情報格差という大きな課題が、改めて認識されたそうです。
というわけで、今日はインド関連が株式テーマの銘柄一覧で最初に出てきた、株式会社サカタのタネを紹介したいと思います。
株式会社サカタのタネは、種子・苗木・球根・農園芸用品の生産および販売、書籍の出版および販売等を行う種苗会社です。2008年にはサカタ・シード・インディアを設立するなど、インドと輸出入で関わりが深いそうです。2019年1月にもインドで物流機能中心の総合拠点を新設しています。