こんにちは。
今週は、個人データの分析と利用について早急なルール整備が必要になっている、とする記事を見かけました。適切なルールが伴わなければ消費者の不信が膨らみ、データ経済の成長そのものが阻害されかねません。
就職情報サイトのリクナビを運営するリクルートキャリアが、リクナビを利用している就活中学生の企業情報閲覧履歴などからAIによって分析した内定辞退率を大手メーカーなどに販売していたことについて、個人情報の外部提供はサイトの利用規約に記載があり利用者の同意を得ていましたが、具体性に欠け有効な同意ではないとされ、個人情報保護委員会が事実関係の確認を始め、リクナビは7月末でデータ販売を休止しました。
行動履歴から消費者の人物像を割り出すプロファイリングは、ターゲッティング広告やレコメンド機能など、様々なITサービスで活用されていますが、最近の技術革新による収集される情報の多様化とAIの進歩によって、プロファイリングを超え消費者の信用度や将来性を点数化するスコアリングが普及しつつあります。先に挙げた内定辞退率はこのスコアリングに近いものといえます。消費者プロファイリング・スコアリングの世界市場は2022年には現在の3倍近くにまで成長するという試算もあり、GAFAなどのプラットフォーマーだけでなく多くの分野・企業で活用が広がっています。
しかしFacebookでの個人情報流出以降、消費者のプライバシー保護意識は高まっており、納得のいく説明がなければデータ利用への批判の声が大きくなることも多いです。企業は丁寧でわかりやすい説明をした上で、消費者に利用データの選択可能性を提供する必要があり、国家は急速なデジタル化に対応した法制度を整備する必要があります。
というわけで、今日はスコアリング関連銘柄のひとつである、株式会社クラウドワークスを紹介したいと思います。
株式会社クラウドワークスは、国内最大規模のクラウドソーシングサービスを提供する企業です。インターネット上で世界中の企業と個人が直接つながり仕事の受発注を行うことができるクラウドワークス(CrowdWorks)の運営を行っています。グループ内サービスの利用データやSNSデータ、仕事の実績や評価から個人の信用力を測る「クラウドスコア」を算出しており、融資やその他サービスに活用されています。