小さい頃からおもちゃや電気製品を分解するのが趣味だったのですが、今でもたまに電気製品の分解動画を見てしまいます。ジャンク品を安く仕入れ、小さな部品を交換するだけで中古品同様に使えるようにする動画は、とてもロマンがあります。

今回紹介するニチコン株式会社は、コンデンサを主力とする電子部品メーカーです。コンデンサは電気を蓄えたり放出したりする部品で、家電や産業機器、自動車、インフラ設備まで、幅広い分野で使われています。

特に強みとされているのが、アルミ電解コンデンサを中心とした多様なラインアップです。高耐久や小型化、高温環境への対応など、使用環境が厳しくなるほど部品には高度な設計が求められますが、ニチコンは材料技術や製造プロセスの改良を重ねることで、そうした要求に応えてきました。

普段は意識されにくい小さな部品から、社会全体の安定を支える仕組みまで、これからの電気とともにある暮らしを支えてくれる企業と言えそうです。

何かを貼りたいときに使う「セロテープ」や、ちょっとした怪我の時に使う「救急絆創膏」ですが、これらが開発された背景には、実はそれぞれの時代の大きな社会のニーズがありました。今回は、そんな「貼る」文化を日本に根付かせ、進化させてきた会社を紹介します。

今回紹介するのはニチバン株式会社です。1918年の創業時には軟膏を塗布した絆創膏の開発に力を注いできました。創業期から培われてきた絆創膏技術は、戦時中に軍需製品として提供されたことで、社会的に広く認知されるようになります。戦後、GHQの統制下ですべての手紙が検閲を受けていた時代には、検閲後の封筒を再封するための手段が求められました。そこで、絆創膏製造で実績のあった日絆工業(ニチバンの前身)がセロテープを1カ月で開発し、検閲時の再封という大きな社会のニーズに応えます。セロテープの開発の速さと品質は当時GHQからも高い称賛を受けています。

また、1980年代になると、その技術はスポーツや農業分野にも広がります。スポーツ分野では初の国産テーピング用テープ「ニチバン スポーツテープ」を、農業分野では収穫した野菜を傷つけずに束ねることができる「たばねら™テープ」を開発しました。このように、時代のニーズを的確に捉えて形にする姿勢が、現在のニチバンの厚い信頼につながっています。

私が生まれたときには既に当たり前にあった絆創膏やセロテープですが、その誕生の裏には社会のニーズがありました。同じ「貼る」技術でも、用途に合わせて的確にニーズに応えるニチバンの技術力の高さに驚きました。

海外旅行から帰ってきた時、日本のトイレの質の高さに感動したことはないでしょうか。清潔さはもちろん、高機能な温水洗浄便座がどこにでもある光景は、実は世界でも類を見ない日本独自の文化です。今回は、私たちが日々何気なく恩恵を受けている「水まわり」の進化を牽引し続けてきた会社を紹介します。

今回紹介するのはTOTO株式会社です。1917年の創立以来、日本にまだ下水道が普及していない時代から、国産初の腰掛式水洗便器を開発に力を入れてきました。TOTOの強みは、長年培ってきたセラミック技術と、独自の洗浄技術「トルネード洗浄」や、汚れを付きにくくする「セフィオンテクト」など、圧倒的な清掃性と節水性能を両立させている点です。特に、除菌成分を含む「きれい除菌水」など、常に使う人の視点に立った革新的な技術を追求する姿勢が、世界的なブランドとしての厚い信頼につながっています。

さらに、TOTOの事業領域はトイレだけにとどまりません。システムキッチンやユニットバス、洗面化粧台といった住宅設備はもちろん、近年ではセラミック技術を応用した半導体製造装置向けの精密陶磁器など、高度な技術力を活かして多様な事業を展開しています。

トイレから最先端技術を支える部材まで、TOTOは私たちの暮らしの目に見える場所、そして見えない場所の両方から、日々の豊かさを支えてくれていることが分かりました。

製造業では、効率化や省資源化が当たり前のテーマになってきているようです。その中で、工具や金型の寿命を延ばすことは、直接的ではないものの大きな効果を持ちます。こうした改善の積み重ねが、製品品質を底上げしています。

今回紹介する冨士ダイス株式会社は、金型や工具に用いられる超硬耐摩耗工具を主力とするメーカーで、この分野では業界トップクラスの存在として知られています。粉末冶金技術を基盤に、材料開発から製造、販売までを一貫して手がけ、国内外の製造現場を支えています。

超硬合金とは、タングステンカーバイドなどの硬質粒子を金属で結合した材料で、高い硬度と耐摩耗性を兼ね備えています。この特性を最大限に引き出すため、粒径や配合、焼結条件を細かく制御し、切削工具や冷間鍛造用金型などに適した材料を提供しています。

ものづくりの高度化が進む中で、工具や金型に求められる役割もさらに重要になっています。これからも産業の土台を支えていく存在であり続けるのではないでしょうか。

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