昨今では将来の食糧不足が叫ばれています。食糧生産手段の一つである水産養殖は、これに対抗することができる事業であり、市場規模も世界的に拡大傾向にあるようです。規模の拡大は需要増の証拠でもあるので、直接食糧不足改善に作用していきそうで期待ができますね。
日本の水産関連の企業ではマルハニチロと日本水産の2社が突出した売上高を誇っており、両社ともにクロマグロ完全養殖、ホンマグロ完全養殖など素晴らしい実績があります。
また両社とも、水産・食品を主軸に事業展開をしておりますがグローバル展開の速度に若干の差があるようです。今回は特に海外進出に力を入れている日本水産株式会社の方を紹介いたします。
日本水産はニッスイの名称でよく知らている会社です。ブランドスローガンの「まだ見ぬ、食の力を。」は皆さんもご存じなのではないでしょうか。
事業は水産・食品・ファインケミカル・物流・海洋関連エンジニアリングなどを行っています。
ファインケミカル事業では医薬品向け原料の供給を行っていることで高い収益性を実現することにも成功しています。化学分野にも精通しているのは意外な点ですね。
とはいえ、前述したように事業の主軸は水産・食品事業です。近年では北米やヨーロッパでの売り上げを伸ばしており、売上高合計の3割を上回る勢いがあります。
2030年度までの長期ビジョンとして北米やヨーロッパのシェアを拡大してく予定もあるため、よりグローバル化を加速していく企業になると思われます。
世界中で増加する食料需要を、現地展開する企業が製造調達で供給していく。海外展開が進めば今より強固な経営基盤が実現できることでしょう。世界中の人の食を支える企業として応援していきたいです。