こんにちは。
今日はコンタクトレンズメーカーの株式会社シードが遺伝子検査事業に参入する、という記事を読みました。
遺伝子検査サービスはアメリカで広まり、近年日本でも気軽に利用ができるようになってきました。遺伝子から将来かかる可能性のある病気や、太りやすい・疲れやすいといった体質を簡易キットで調べることができます。価格は、検査項目の数などによって異なりますが、だいたい数千円から高くても3万円程度で受けることができます。
今回取り上げたシードは、目に関するメーカーということもあり、「近視になるリスクを調べる」ことができる検査キットを今年発売しています。近視、生活習慣などによってなる場合もありますが、遺伝的な要因も大きいと考えられています。シードの検査キットは唾液を使って簡単にチェックでき、子供用の検査キットも販売しているようです。子をもつ親御さんは気になるところかと思います。
注意として、こうしたリスク診断は、誤った医療への認識や差別につながることは避けなければなりません。検査キットも精度が100%とはいかず、がんになりにくいというリスク診断だったのにがんになった、という苦情が寄せられたり、検査結果を申告に受け止めてしまってうつ病になる事例もあったそうです。こうした遺伝子検査は、病院の受診を促したり、生活習慣を見直すきっかけにつなげる目的で実施されており、解析結果を鵜呑みにせずあくまでリスクの判定という認識にとどめておくのが大事ですね。
あとがき
実際の検査の仕組みは、実はバイオ系の大学生なら日頃の実験でやっていそうな実験の延長にあるものだったりするので、技術自体はわりと枯れた技術だったりします。ただそれを低価格で実現できていることがこの遺伝子検査サービスの軸になっている、と個人的には思います。