こんにちは。
本日は昨日から続く悪天候もさることながら、
家に作ったお弁当を忘れてしまうという失態を
犯してしまったがために気分が下がっております。
こんな日はどこかに美味しいランチを食べにでも行って
下っていく気分にブレーキをかけたいものです。
さて、本日はそんなランチのお話です。
みなさんランチにはいくらくらいお金をかけていますか?
毎日外でランチをするから500円以上はちょっと・・・という人から、
たまの外食くらい値段を気にしない、という方まで様々だと思います。
でも、できれば美味しいランチを低価格で食べたいというのが本音ですよね。
そんな願いを叶えてくれる本、いわゆるランパス本というものが最近流行りだしています。
この書籍はエリアごとに発刊されていて、書籍に掲載されているお店に
そのランチパスポート、ランパス本を提示するとランチが500円に割引されるというものです。
同じお店は3回まで有効であり、有効期限は3ヶ月。
一冊1000円程度であるため、月に2回以上外でランチをすれば大体元が取れますね。
使うほどお得なこのランチパスポート。一体どこで生まれたのでしょうか?
おしゃれなお店でランチといえばやっぱり東京・・・と考えがちですが、
この本はもともと高知県の出版社であるほっとこうちに、高知県のランチ市場の縮小を
危惧したお店がどうにかできないかと相談して生まれたものなのだそうです。
利益優先のプロジェクトからスタートして、結果的に市場に新製品を投げて終了ではなく、
困っている人の問題を解決するところからスタートしているところが良いですね。
この書籍は愛媛の出版社のSPCが持つ、書籍の自動編集システムを使用しているため、
写真と原稿をシステムに投げるだけで本の編集が完了してしまいます。
この手軽さがランチパスポート網を広げる際に大きな武器となっています。
お店側も情報掲載料が無料ということで協力しやすい環境となっていますね。
価格コムが運営する食べログなどの割引クーポンは便利ですが、
掲載範囲が広すぎて検索する行為から逆に遠ざかってしまったり、
携帯でクーポンを出す、という行為がちょっと、という方もいると思います。
ランチパスポートはそんなちょっと後ろめたいような気分を払拭してくれますし、
パスポートを持っていることで新たなコミュニケーションの場も生まれるかもしれません。
表紙も本物のパスポートのように高級感のあるデザインとなっていますので、特別感がありますね。
この取り組みは、小さな会社だからこそできたことかもしれません。
KADOKAWAなども新しいことをたくさんしていますが、ちょっとこのパスポートは
お店側との兼ね合いもあって大企業には小さな市場に見えてしまうのかもしれません。
情報が溢れかえっている現代だからこそ、
「手軽に」、しかも「限定された範囲」で、「ちょっと特別感を味わえる」
これを時代に逆行したアナログなパスポート本という媒体で提供することが、
逆にユーザーの安心感や満足度を高める要因となっているのですね。
さらにお店側も無料で情報が掲載できることから、
良好なネットワークをお店側と掲載側で築きやすくなっていますね。
「デジタル」の時代に、あえて「アナログ」。
ヒット作の裏には、計算されたマーケティングと、積極的な新技術の導入、
さらにクライアントとのコミュニケーションを育む土壌がある事を学んだのでした。