こんにちは
先週中国で大量に流通している偽物のブランドが本物のブランドの需要を換気しているというコラムを書きましたが、今朝の日経新聞にて似たよう記事を見かけました。
クールジャパン「損して得取れ」
東映アニメなど無料配信、通販で収入
こでまでアジアを中心に日本独自のアニメが違法配信や海賊版が横行しており、取り締まりや違法コピー対策には限界がありました。そこで、日本のアニメ制作会社や広告代理店が出資して2013年5月に無料サイト「DAISUKI」を開設し、無料で人気アニメを配信し、サイトの広告収入やグッズのネット通信販売で利益を出す長期的なビジネスモデルの戦略で挑むという記事でした。
このDAISUKI株式会社は以下の7社の出資で設立されています。
株式会社アニプレックス、株式会社サンライズ、東映アニメーション株式会社、株式会社トムス・エンタテインメント、株式会社日本アドシステムズ、株式会社電通、株式会社アサツー・ディ・ケイ
現在はコンテンツの違法配信や海外版によるアジアにおける日本企業の損失は年に約9千億円に及ぶそうですが、その一方で世界中で日本のアニメが人気になり熱狂的なファンも生まれました。
過去に海外に行った際に乗ったタクシーでは、運転手が海賊版のアニメを見ていましたが、日本語音声で現地の字幕がついていたり、映像の品質も高く感じませんでした。本物のクオリティが高く、フィギアなどグッズが豊富に揃えている「DAISUKI」は違法サイトと比較しても魅力的に映るのではないかと感じます。
「ドラゴンボール」「機動戦士ガンダム」「ルパン三世」から「ワンピース」までこれまで日本のアニメ産業を支えてきた企業が、ビット経済の中で新しいビジネス戦略で姿は応援したくなります。
同様なビジネスモデルで、海外のアーティストもCD販売からライブやグッズの販売で利益を出し成功した事例がいくつもあるので、是非この「DAISUKI」にも期待したいです。
以前読んだ本に以下のようなことが書かれていました。
”海賊行為は重力のようなものだ。ものが落ちるのを私たちが止めようとしても、遅かれ早かれ重力が勝ち、その物体は落ちる。デジタル製品も同様であり、高く設定されたソフトウェアの料金は、遅かれ早かれ、著作権保有者が料金を落とすか、不正コピーによって低下するだろう。
ビット経済において情報はフリーになりたがる。”
これから他の産業も情報経済に変化する中で、同様なビジネス戦略をみるのではないでしょうか?