皆さんは「ラーメンから航空機まで」という言葉をご存じでしょうか。
これは総合商社が取り扱う品物の種類の豊富さを表す例えです。総合商社は日本特有の業務形態であり、明治時代に外国からの資源獲得や市場開拓が目的として始まった歴史ある業種です。
現代は特定の分野の品物を取り扱う専門商社の形態が国際的に見て一般的な形態となっています。このことから明治時代の日本がいかに大規模で多業種の貿易を必要としていたのかが想像できますね。
さて、日本の輸出入を現代まで支え続けている総合商社ですが国内には7大商社が存在しています。三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、双日、豊田通商です。
今回は7大商社の中の1社である、豊田通商株式会社を紹介いたします。
豊田通商は豊田の名を冠している通りトヨタグループの1社であり、それでいて総合商社でもある2つの側面を持った会社です。本社も2つあり、トヨタグループ関連の事業を名古屋本社、自動車以外の事業は東京本社で推進しています。
社風はトヨタの血が強く流れており現場主義であるため、社員は現場に深く潜りこむことから「作業着を着た商社マン」と表現されることがあるそうです。我々の想像する商社マンとかけ離れたイメージかと思いますが、総合商社として海外で大規模なエネルギー事業や資源開発なども抜け目なく行っており、海外を飛び回る商社マンもまさに体現しています。
今後はトヨタグループ関連の仕事以外の非自動車分野の事業を拡大していく方針があるそうです。現場主義という面白い特性を持った商社ですので、非自動車分野でも需要を肌で感じながら事業を行っていると想像できます。
現場主義を生かす総合商社は、取引先に寄り添い続ける会社として活躍できます。取引先の理解を深く持ち、長く寄り添うことで今後も事業を拡大し続けられるのではないでしょうか。