電磁気学という学問があります。名前だけだと小難しいように見えますが、ほとんどの方は中学校の理科でオームの法則を習っているはずです。また高校・大学で工学系に進めば、専門分野に関わらず1回くらいはキャパシタンスやインダクタンスが出てくる計算式を見たことがあるのではないでしょうか。
とはいえ学校の実験レベルでは素手で扱いやすいサイズの素子を利用することが殆どで、実際の精密機器に使用される素子はなかなか目にすることが無いでしょう。
今回紹介するTDK株式会社は、様々な電子部品において世界的に高いシェアを持つ企業です。コンデンサやコイルなど基本的な素子に加えて、無線装置に利用される高周波製品や、各種センサも扱っています。
その技術力は確かで、数ミリ程度のサイズしかない車載電源回路用インダクタや、積層セラミックコンデンサに関しては1mm未満のサイズの製品も実現しています。主製品は電子部品ですが、フェライトや導電性フィルムなどの素材自体にも知見があり、「部品をゼロから作り出す」という持ち味が生きているのです。
精密さを増していく機器にはますます小型化と省電力化が求められますが、TDK株式会社が技術力を持っているからこそ逆に小型化「できてしまっている」のかもしれません。どんな技術も根本の理解が深ければ、より大規模な技術に生かせるということを教えてくれますね(製品は小さいですが)。
素子を色々見ていたら、私も電子工作に手を出したくなってきました。