こんにちは。
今日のネタ探しでは、人工知能(AI)などを用いて、個人の信用力を数値で示すサービスであるスコアリングと、スコアリングの値を根拠に融資を行うスコア融資ついての記事を見かけました。携帯代金の支払記録、スマートフォンの位置情報や通話記録、ウェブ閲覧履歴やSNS上でのコミュニケーションなどのデータを分析して、与信審査の代わりとする仕組みです。東南アジア等、そもそも銀行口座を持たない層などに対して、従来見過ごされていた信用を発掘し、起業などの機会につなげることができるとのこと。
問題点としては、信用回復が難しいのはクレジットカードで参照される与信情報と同じですが、それ以上に、簡単に下がる可能性があることが挙げられます。また、将来的にあらゆる電子サービスで評価がなされるようになると、信用低下によりサービスを受容できる機会が減少し、従来の与信情報以上に回復が難しくなるかもしれません。
というわけで、今日は株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループを紹介したいと思います。
記事から取り上げる起業を選定するにあたって、三菱UFJ銀行が10年以上前にスコアリング融資を行い、損失を出したという旨の情報を見かけ、ひどく驚きました。ただ調べてみると、このスコアリング融資は、上の記事で説明されていたものとは別物のようです。中小企業への融資の際に、個々の貸出に与信判断をするのではなく、貸出案件全体でのパフォーマンスを評価して与信判断を下すもので、評価時の統計モデルに問題があったことが失敗の原因として挙げられています。
新しいスコアリング融資は、AI融資とも呼ばれています。こちらに関しても三菱UFJ銀行は取り組んでおり、かつてのスコアリング融資のようにはならない展望があるようです。