最近、身の回りの文房具を眺めていると、なぜこんなに精密な形が量産できるのだろうと不意に気になることがあります。シャープペンの先端や細い金属パーツなど、当たり前のように手にしているものほど、作り方を想像しづらいものです。そうした小さな部品の裏側には、実は“削る”技術の積み重ねがあります。

今回紹介するユニオンツール株式会社は、超硬工具、とりわけエンドミルを主力に、電子部品や金型、自動車など幅広い産業で使われる工具の開発・製造・販売を手がけている会社です。微細加工から高能率加工まで、用途に合わせた製品ラインアップを揃え、ものづくり現場の基盤を支えています。

エンドミルは微小な形状の差で加工品質が変わるため、同じ性能をいくつも安定して生み出すこと自体が高度な技術です。同社は超硬素材の選定から焼結、精密研削まで一貫生産を行い、独自開発の研削機やコーティング技術で差別化を図っています。特に電子基板向けの超微細エンドミルは世界的に評価が高く、パッケージング工程などで重要な役割を担っています。

これからは、半導体やEVといった成長領域において、より複雑で精密な加工が求められる時代になります。同社の磨き上げてきた精密加工技術は、こうした産業の進化とともにさらに存在感を増していくでしょう。

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