皆さんはトウモロコシの使い道として何を思い浮かべますでしょうか。
私の場合すぐに食べる方法を考えてしまいますが、トウモロコシには様々な用途が存在しています。食品以外にも飼料や医薬品、日用品、工業製品など多くの分野で原料として活躍しています。
今回はそんなトウモロコシの一次・二次加工のパイオニアである、日本食品化工株式会社を紹介いたします。
日本食品化工はコーンスターチ(トウモロコシのでん粉)製造の国内大手であり、三菱商事を親会社としてもつ企業です。
売上構成比はコーンスターチから作られる糖化品が約6割を占めており、取引先にも日本コカ・コーラやキリンホールディングスなどが見られることから食品分野で多く活躍する企業であることが分かります。また糖化品には工業分野からの需要もあり、製品の用途にも幅のある事業が柱となっているようです。
またトウモロコシの加工は、コーンスターチ以外にも副産物としてコーンオイル等を得ることができます。日本食品化工は国内で唯一、自社工場内で搾油、精製を一貫して行っている企業であり、この副産物が売上構成比の約1割以上を占める成果を出しているようです。
直近の業績では、人流回復などで製品需要が想定を上回ったうえ、原料トウモロコシの国際市況高や燃料高など原材料コストの値上げ転嫁が加わり大幅増収となったようです。価格調整など素早い判断ができる会社には関心が持てますね。
今後は、世界的にコーンスターチ市場は健全に成長すると見込まれています。食品分野以外の成長が特に期待されている市場なので、トウモロコシ一次加工を担っている会社は波に乗れるのではないでしょうか。今の勢い以上に今後の成長にも期待できそうですね。