皆さんはお薬手帳、携帯していますか。
かかりつけの医者や薬剤師に見せる分にはそこまで役に立っているように思えないかもしれませんが、自分の既往歴や投薬履歴を知っている人がいない旅先で体調を崩してしまった場合など、いざという場面で役に立ってくれるものです。
シミックホールディングス株式会社のグループ会社であるharmo株式会社は、そんなお薬手帳をスマホアプリ形式の「電子お薬手帳」として提供しています。いざという時のためにわざわざお薬手帳を運ぶのも…という人もスマホアプリならかさばらなくて便利ですし、アプリなら薬の安全性等の重要な情報が更新された際に対象の患者だけに通知をすることだってできますね。
近年このような電子お薬手帳をベースとして、投薬記録や受診歴、健診の履歴も含めた個人に属する医療系の情報を、本人のもとに集約しようという取り組みが始まっています。そんな風に集められた情報をPHR (Personal Health Record)と言い、医療機関で自分に合ったサービスを受けたり、自分自身で自らの健康状態を管理したりするのに役立てられることが期待されています。健康な時の記録もまとまっているので医者に罹った際との比較ができますし、治験の被験者を探す際にも役に立ちそうです。
2022年の6月には経済産業省が「PHRサービス事業協会(仮称)」の設立宣言を出しており、シミックホールディングスはその中で情報・データの標準化を担う「分科会2」の幹事を務めています。
医療情報は時にセンシティブな個人情報になりうるので、やっぱり管理の主体は個々人になるんですかね。便利になる一方、これまでは医者や薬剤師におんぶに抱っこだった私たち患者側も、少しずつ医療情報に関するリテラシーを高めていくことが求められるのかもしれません。