日本最古の上場企業

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私が言うのもおこがましいですが会社を長く続けていくのは大変なことです。時代が変われば求められる事業も変わり、一時期に栄華を極めた会社が数十年後に残っているとは限りません。東京商工リサーチの調査によると2021年に倒産した企業の平均寿命は23.8年だそうです。

その一方で、明治や大正、江戸時代から続いている老舗企業が存在することも事実です。長い時間をかけて戦争や災害、社会の変化に揉まれ、選別されてきたことを考えると、今生き残っている老舗企業は環境の変化にとらわれない普遍的な強さを持っているのかもしれません。

そんな老舗企業について調べていた所、松井建設株式会社という企業を見つけました。この企業、現在の上場企業の中で最も創業が古い企業なんだそうです。その創業は1586年(天正14年)。なんと戦国時代末期です。1582年の本能寺の変の直後、豊臣秀吉が太政大臣についた頃ですね。加賀藩の前田家の命を請けて、現在の富山県高岡市にある越中守山城の修繕に従事したのが始まりです。以来、松井建設は数多くの社寺建築に携わってきました。

1923年の関東大震災の際には復興に尽力し、それ以来社寺建築だけではなく一般建築にも携わっています。
上場企業について調べる中で、豊臣, 前田など日本史の授業で習った偉人達が出てくるとは思いませんでした。それと比較すると関東大震災が最近のことのように錯覚してしまいますが、震災だってばっちり歴史の教科書に載っている出来事です。

会社のホームページを見ると、社是は「信用第一」で、経営指針の先頭には「質素で堅実な社風を守り、地道に本業に取り組む」とあります。このような愚直で堅実で、誠実な姿勢が企業を長続きさせる秘訣なのかもしれません。

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