こんにちは。
最近コラムに『経済事件で見る日本の経営 「三越事件」』が掲載されました。
全3回シリーズですが、とても面白いのでぜひ読んでくださいね!

さて今日はこの三越事件に関する出来事を。
この事件は、1982年、まだ百貨店が流通の王者であったころに、
日本で最高級・老舗百貨店の三越で起きたスキャンダル事件で、当時の社長の岡田氏が
会社を私物化したというような内容でした。
その間、従業員や役員はもちろんですが、外部の取引先にまで影響があったのです。
例えば卸値を過剰に安くするように要求されたりだとか。

そのうちのひとつが現在の流通最大手、現在はヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸。
ヤマト運輸はもともと三越を大きな取引先としており、関係も良好だったのですが、1972年に
三越社長に就任した岡田茂氏(故人)の売り上げ至上主義に翻弄され続け、ヤマト運輸の
三越出張所が赤字に陥ったのを受け、三越に配送料金の改定を申し入れたが受け入れられず、
79年に配送契約を解除することになったという経緯があります。
ヤマト運輸元社長の小倉氏の自伝によると、三越との取引中止は大きな決断で、
収益的にも重大な出来事だったそうですが、その決断は正解で、その後宅急便は
目覚ましい発展を遂げました。

そして、契約解除から31年後の2010年4月、ヤマト運輸は三越との取引を再開しています。
三越も三越伊勢丹ホールディングスの傘下になったことだし、いろいろ雪解けですかねえ。

では今日はこのへんで!

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