突然ですが、タイプライターのレトロな仕組みにロマンを感じませんか?
キーを叩くと、中でアームが動いて、インクが付いたリボンを紙に叩きつけ、印字される。電子的なものが普及した現代では、電気を使わない機械的な仕組みとタイプライターフォルム、キーを叩いたときの音、そのすべてが魅力的に感じますね。
さて今回紹介するのは、タイプライターで使われるインパクトリボンなど、印刷に使用されるインクリボンを製造・販売している「フジコピアン株式会社」です。こちらの会社は、OA機器のインクリボンで国内トップシェア率を持ち、印字・印画の分野に関しては高度な技術を誇っています。中でも、現在のプリンターで使われる熱を用いて転写するタイプのノンインパクトリボン「サーマルトランスファーメディア」は、世界に先駆けて開発されたリボンだそうです。あらゆる紙の材質でも綺麗なRGB鮮度で転写できるように、紙の種類にあったインクの素材を分けており、PCR用紙を含めて汎用的に使用できるワックスタイプ、プラスチック系にも対応したセミレジンタイプなどがあります。また、皆さんのもっと身近なもので言うと、誰もが一度は人生で使ったことがある修正テープやテープのりも販売しています。インクリボンの転写技術が文房具にまで応用されていると思うと、リボン形状にして使用することを始めて考えた人の発想力と衝撃を与えなくても熱で印刷する手法を編み出したフジコピアン株式会社の機転には驚きです。
皆さんも電子的なものではなく、電気を使わない機械的なものにも今一度着目して、その魅力を感じてみてはいかがでしょうか。