居合いロボット

| 小ネタ! |

こんにちは。142599

安川電機が、居合斬りを披露するロボットの動画を公開しました。
その動画はこちらです。
ロボットは、居合斬りのために開発されたものではなく、産業用の製品である「MOTOMAN-MH24」が使われています。
安川電機創立100周年記念企画「YASKAWA BUSHIDO PROJECT」の一環として、
居合術家である町井勲さんの剣技を忠実に再現しようという試みでした。

人間の動きというのは実に複雑です。
更に、町井勲さんは居合い斬りに関して世界記録を保持しており、「平成の侍」と呼ばれるほどの神業の持ち主です。
なんとエアガンから発射されるBB弾を居合斬りできるのだとか……!

そんな町井勲さんの剣技を再現することで、俊敏性・正確性・しなやかさを融合した産業用ロボットの限界に挑み、「ものづくりスピリット」を世界に発信することが目的なんだそうです。
動きは、モーションキャプチャして3D解析し、そのデータをもとにプログラミングして再現しました。

ロボットそのものは、よく自動車工場などで溶接をしているような単アームのシンプルな形状です。
その先端に刀が取り付けられているだけで、一見して居合斬りのスタイルとはかなり違います。

しかし、動画を見ると冒頭から鳥肌が立つくらい、刀の動き・振り方が再現されています。
町井さんと共に「袈裟斬り」・「斬り上げ」・「水平斬り」の3種類の斬り方を難なくこなし、
水平斬りに至ってはさやえんどうを横に斬るという正確な動きを実現しています。
ラストの「千本斬り」はお互い限界に達していたようですが、無事に達成できました。
最後に町井さんとロボットが向き合い、一礼を交わすところに胸を打たれました。

と、公開された動画は何事もなく居合斬りを成功させていますが、
実際の撮影は難航したようです。
プログラミングされていても、一向に竹や藁が斬れず、刀を何本も駄目にしてしまったそうです。
町井さんの協力で、刀の入射角度や速度の調整を繰り返し、ようやく斬れるようになったのが撮影直前というギリギリの状態でした。
正確なモーションキャプチャができても、まだまだ人間の動きを完全再現するのは難しいのでしょうね。

この動画に対して「何の役に立つのか」というコメントもありましたが、
かっこよくて、ロマンがある。それだけでいいんじゃないかと私は思います。
今後も、こういったロマン溢れる技術の無駄遣い(いい意味で)を期待しています。

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