飛行機の進化

| 小ネタ! |

こんにちは。
今日は先週取り上げたインフォコム株式会社の親会社、帝人株式会社を紹介します。
TVCMで「だけじゃな~い♪」と、女優さんが歌ってるのを見たことはありませんか?
飛行機の上に乗ってたり、空飛んでたりとフィクション感が強いCMです。
その中で「炭素繊維は未来への翼」と出てきます。

炭素繊維と翼、何の関係があるのでしょうか。
昨年9月に就航した日本航空のエアバスA350-900型機に帝人の炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板「テナックス TPCL」が使われているのです。
AviationWireの記事によると、「テナックス TPCL」とは、耐衝撃性や耐摩耗性に優れるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を使用したCFRTP(熱可塑性炭素繊維複合材料)のことで、
耐衝撃性、耐摩耗性、熱可塑性であり、強度は鉄の10倍だが重量は4分の1と軽い、という飛行機に最適な素材です。
2014年5月にCFRTP(熱可塑性炭素繊維複合材料)としては世界で初めて、エアバス機の一次構造材に採用されました。

これは、製造期間短縮の成功にもつながりました。
熱可塑性の素材なので、成形がすぐにできます。
熱硬化性樹脂のものだと成形に数時間かかることもあるそうですが、熱可塑性であれば約1分で成形できるので、製造期間を大幅に短縮できた要因だそうです。
胴体の製造方法も、従来は輪切りの胴体が入る大きさのオートクレーブ(複合材硬化炉)を使用しており、設備面でもコストがかかっていたそうですが、
エアバスは、A350の胴体を4分割した炭素繊維のパネルで構成し、つなぎ合わせて製造することにしたところ、コスト削減に成功したそうです。

成果を得るまでに長い年月を要すると言われている航空機分野で、見事成果を残した帝人株式会社。
生産効率を求めてアップデートし続けています。
将来の飛行機はどんな進化を遂げているのでしょうか。楽しみですね。

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